太陽光発電システムと蓄電池ってお得なの!?

2022年01月31日

太陽光発電システム

弊社では太陽光発電システムをご検討、ご興味がある方には以下のことをお話させていただいております。

 

1.お建てになる家の基本性能をまずはしっかりと押さえましょう。

 

2.国土交通省の「地域型住宅グリーン化事業」や、「環境省戸建ZEH」等各補助金、助成金、があります。

もしタイミングが合えば利用すると大きなメリットがあります。

 

3.資金計画をしっかりされたうえで、余裕があるとご判断されたなら是非採用されてはいかがですか。

 

以上のようなお話をさせていただいた結果、現在だいたい新築の半分の方太陽光発電システムを採用されています。

今日は、太陽光発電システムについて、弊社の考え方をお話させていただきますね。

 


 

太陽光発電システムを導入する場合、「FIT」という「再生可能エネルギーの固定買取制度」というものがあります。

どういうものかというと…

以下、経済産業省資源エネルギー庁のHPより抜粋(ご興味のある方は「資源エネルギー庁のHP」をご覧ください。)

 

「再生可能エネルギーで発電した電気(ここでは太陽光発電システム)を電力会社が一定価格で一定期間買い取ること国が約束する制度です。

電力会社が買い取る費用の一部をご利用の皆様から賦課金という形で集め、今はまだコストの高い再生可能エネルギーの導入を支えていきます。

この制度により、発電設備の高い建設コストも回収の見通しが立ちやすくなり、より普及が進みます。」

 

という制度です。

ざっくりいうと、導入してから向こう10年間、太陽光発電システムで発電した電気を電力会社がkwあたりいくら買い取ってくれますよという制度です。この「kwあたりいくらで買い取ってくれるか」の値段を売電単価といいます。売電単価は当初、太陽光発電システムの普及促進を計るため、高く設定されていましたが年々下がってきております。

売電

一番高いときでは48円/kwhでしたが今や17円/kwhまで下がってしまいました。

太陽光発電といえばすぐに思い浮かべるのが「何年で元が取れるか」という言葉です。

売電単価の高いときは、「固定買取価格の10年間で元は取れます。11年以降は丸々お得になります」という話が多くされていたように思います。残念ながら今は10年で元が取れる、というような状況ではないと思います。

以前と比べて太陽光発電システム自体の導入価格も下がってきています。

例えば、10年前に導入された方の一例ですと、3.68kwで227万円でしたが以下にご紹介します弊社の導入事例ですと、5.8kwで190万円でした。(2018年時点)実際に電気代がどうだったかをご紹介します。

 

太陽光

2019年のデータでまだ売電価格が28円/kwhのころです。

この表をざっと説明すると、毎年の電気代は0円、しかも毎年32,479円のお金が中電から入ってきます

これが10年間続きますので10年で324,790円の収入となります。

一頃、「山陰は日射量が少なく、太陽光発電をつけても効果はない」と言われていましたが実際、こうしてみると案外効果はあると思いますがいかがでしょうか。

この家の場合、太陽光発電の導入価格が190万円でしたが、国土交通省や松江市の補助金をうまく活用することができ、実際の負担した額24万円でした。

この方の場合ですと10年かからずに元はとれた形です。

しかし、太陽光発電システムを導入された理由は、売電はアテにしない自分の家で使う電気はできるだけ自分で賄おう、ということでした。

太陽光発電は再生可能エネルギーと呼ばれ、ニュースでも盛んに取り上げられます。

環境に配慮という側面もたしかにありますが、それよりも今後も上がり続けていき、しかも自分達では節約ということでしか対抗できない電気料金をなんとかしたい、という思いから導入されました。

実際、電気代はずーっと上がり続けています。

 

推移

※インターネットの資料より引用

この電気代の上昇に影響しているのが、火力発電に必要な燃料の高騰再エネ賦課金というものです。

電気代の請求書をよく見ると、実はこの再エネ賦課金がしっかり記載されています。

省エネ

そしてこの再エネ賦課金は年々上昇し続けています。

上乗せ

※シャープの勉強会資料より引用(提供:東洋ソーラー様)

 

この上がり続けていく電気料金になんとか対抗したい、という思いが太陽光パネル導入の理由です。

ここで、一般家庭において太陽光発電システムについておおまかに説明します。

太陽光パネルで発電された電気は、どこかに貯めておくわけではありません。

太陽の光を受けて発電するので、昼間太陽が昇っているときしか動きません

太陽光パネルによって発電された電気は、パワーコンディショナー(以下パワコン)と呼ばれる、家庭で使える電気に変換するための装置を通して、まず家の中で使われている家電製品等の電力として使われます。そして使いきれなかった余った電気余剰電力として中電が買い取ります

停電時には非常用電源として使用することもできます。ただし、非常用電源として使えるのは、専用コンセント1か所のみとなります。

ここはよく誤解される所ですが、太陽光パネルを設置していれば停電になっても普通に電気がつかえるわけではありません

また、当然ではありますが昼間太陽の出ている時間帯のみとなります。

夜は発電することはできません。

使い方の例として、24時間つけっぱなしの冷蔵庫は別として、エコキュート電気温水器を使っている場合、電気料金の安い夜間電力を使うのではなくお湯をつくる時間を昼間に設定して、太陽光発電でお湯をつくるというのがあります。

また高気密高断熱住宅でしっかりと性能が担保された家の場合、エアコンを24時間つけっぱなしにするというのもあります。

(余談になりますがしっかりとした性能の家の場合、24時間連続運転した場合と従来の間欠運転では、24時間連続運転のほうが電気代が安くなります。)

このように上手に活用すれば電気代をさらに節約することもできます。

 


 

さて、ここまで主に太陽光発電システムのメリットについて話をしてきましたが、当然デメリットもあります。

まず、など日照時間の短い季節では発電量が少なくなります。当然売電量も少ないので金銭的メリットは少なくなります

それから太陽光パネルで発電した電気を家庭用電気に変換するためのパワコンは、25年前後買い替える必要があると言われています。

太陽光パネル自体は、消耗する部品がないので30年はもつと言われています。

弊社も少なくとも住宅ローンの返済期間中は大丈夫ではないか、と考えております。

ちなみに、太陽光パネルによる環境破壊について、最近ニュースで取り上げられるようになりました。

これについてはあくまでメガソーラー建設による無秩序な乱開発によるものだと思っております。一般戸建て住宅においては前述のとおり、上昇し続けていく電気料金に対する防衛手段として、積極的に導入していくべきだと思います。

ただし、某都知事の「義務化」という考えには反対です。あくまで住宅建築において資金計画に余力があり、また補助金の活用などによって十分メリットがある場合、導入すべきだと思います。

 


太陽光発電システムと蓄電池

 

さて、ここまで太陽光発電システムについて話をしてきました。

また、余剰電力の固定買取制度(FIT)10年間続くという話もしましたが、実は2020年の秋、初めてFITが終了する、という事例がでてきました。今まで余剰電力を48円で買い取っていたのがいきなり0円ではなく、7円となってしまいます。

これを例えば、先ほどの表に当てはめてみると

電気代

買取価格が48円ではなく28円からの比較ですが、それでも年間で¥107,457の負担となってしまいます。

「10年間FITの恩恵を受けてきたんだから仕方ない」という考え方もありますが、それでも年間の負担としては痛いと思います。

月額¥8,954.は大きいと思いますがいかがでしょうか。

さて、この「FIT」の終了を受けて「蓄電池」の売れ行きが好調だったようです。

蓄電池は、太陽光パネルで発電した電気を貯めておくことのできるものです。蓄電池を導入することでより、電気を安く買える選択肢が増えたと言えます。

FITが終了した場合、余剰電力は7円/kwhで買い取られます。

が、これをそのまま買い取ってもらうのではなく、蓄電池に充電してそれを夜に使おうという考え方です。

中国電力にはオール電化用の「電化スタイルコース」というのがあります。

このコースの夜間電力料金は14.87円/kwhです。余剰電力を7円で買い取ってもらうより、蓄電池に充電して夜の電気代に充てて、電気代を節約しようという考え方です。これによって蓄電池の販売数はFIT終了後、伸びていました。

 

ただし、蓄電池を導入するには条件が整っていないとメリットはないのではないかと思います。

太陽光発電システムのローンが終わっている場合で、蓄電池を購入するだけの余裕がある場合です。電気代を節約するために新たに蓄電池をローンで買うというのはちょっと…と思います。

 

実は弊社では、新築時に「太陽光発電+蓄電池のシステム」をご採用いただいた実績があります。

今後上がり続けていく電気代についてどう考えていくか、FIT終了後の対策災害時の非常用電源の確保などいろいろな事態を想定し、また資金計画にも照らし合わせ十分ご検討いただき導入していただきました。

気になる蓄電池の活用方法です。

FIT期間中はとにかく余剰電力は売電する。目いっぱい売電する。蓄電池には夜間電力を買って充電し、夜間に使用したり非常時に備える、といった使い方をする。FIT終了後は、前述のように、余剰電力で充電し、夜間に使用するということにしています。

 

気になる年間の収支は…

2020

年間で¥39,460の収入があり、10年間で約40万円となります。

導入費用は蓄電池も含めて250万円補助金が関連分だけでも160万ありました。

元がとれるかどうかという話にはなりませんが、資金計画や日々の生活費、今後上昇し続ける電気代再エネ賦課金の動向等を見据え、導入を決断されました。

気になる蓄電池の寿命、耐久性についてです。

あくまでメーカーの説明によります。まだ長期間使用した実績はありません。

それによると、0~100%の充電を繰り返した場合、約8000回充電できるそうです。

毎日それを繰り返した場合、8000回÷21.9年となります。実際は100%使い切ることはないので(設定上0にはならないようになっているそうです)理論上はもっと持つのではないかということでした。

また、電気自動車と違い仮に0になっても大きく影響はないのではないかと考えています。

コストについては現状ではまだ高いと言えるかもしれません。導入にあたってはしっかり検討する必要があります。

もし資金計画に余裕があるのであれば導入するメリットはあると思います。

 


以上、ここまで長々と語ってきました。

最後に「大前提」についてお話をします。

 

まずは電気を使わないでいい家にすること。

これに尽きます。

どういうことかというと、しっかりとした性能の家にまずはしておくこと

しっかり性能の担保された高気密高断熱にしたうえでの太陽光発電システム太陽光パネル+蓄電池システムの導入をお勧めします。

 

今回ご紹介した家のデータも、基本性能を確保したうえでのデータです。仮に売電がゼロだとしても普通に電気代は安いです。

ここを押さえておかないと設備の負担ばかり大きくなり十分なメリットが得られません。

 

それから、これは太陽光発電システムの導入に限らずの話になりますが、資金計画十分された上で導入をお考え下さい。

太陽光発電システムはあくまでプラスアルファとお考え下さい。

資金計画をされて余裕があるとお考えでしたらぜひ導入をご検討ください。補助金の活用が期待できるならなおよいです。

100万から150万くらいの補助金はタイミングさえ合えば活用できる可能性があります。

 

以上のことを踏まえご検討いただければ幸いです。

 

最後までご覧いただきありがとうございます。

 

 

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