持田建築|薪ストーブ火入れ式に行ってきました
火のある暮らしの魅力とは?
なんだかんだで「ただただ火が好き」これしか勝たん!
左:ラスティッククラフトの戸谷さん/右:持田社長
PIECE広報の三島です! 今回は、出雲市鹿園寺町にある「持田建築」(Renoizumo)さんの事務所にて開催された「薪ストーブ火入れ式」にお邪魔しました。 この日は代表取締役社長の持田稔樹さんが初めての火入れをされた後、ラスティッククラフトの戸谷さん(薪ストーブ専門店・松江市玉湯町)によるトークショーがあり、薪ストーブや火のある暮らしについて色々なお話を伺いました。 設置されている薪ストーブ:Aduro(デンマーク製) |
―12月4日(日)、朝から持田建築さんに続々と人が集まってきました。
ついに薪ストーブの火入れ、「それでは火をつけま~す!」と満面の笑みで嬉しそうに登場する持田社長。
ストーブに火が灯された瞬間、会場に「ワ~!!!」と大歓声があがりました。みるみるうちに火は大きくなり、その場の全員が薪ストーブにくぎ付けになりました!
高性能住宅と相性抜群の高効率な薪ストーブ
こちらに設置された薪ストーブは、デンマーク製の薪ストーブ「Aduro(アデュロ)」のもの。
ストーブは鋳鉄製で、すぐ温まるところも魅力ですが高性能で燃焼効率が良く、デザインがスタイリッシュで美しいことから、機能とデザインの調和がとれたストーブとしてヨーロッパでも人気が高いそうです。
そして、ストーブのガラス面が広範囲なので横からも炎を楽しむことができるのも大きな魅力です!
また、北欧公認環境ラベル「ノルディック・スワン」適合製品で、環境先進国と称される北欧の国々で定めた厳正な環境基準をクリアしており、最高レベルのクリーンな燃焼システムであることが認証されています。
薪ストーブは、一般的に1台で30坪程度の家全体を温めることができるそうです。
その秘密は輻射熱にあるそうで、対流ではなく赤外線が熱を伝えるので建物や人そのものが温まることで、まるでお風呂上がりのように体の芯からポカポカするんだそうです。
実際に、温度計でみると薪ストーブの外郭では400度!そこから正面に約2m離れたところで280度という温かさで、私が座っていた部屋の壁付近でも顔にほんのり熱を感じました。
ここで気になったのは、持田建築さんの施工される高気密高断熱のお家と薪ストーブとの関係性。
イメージ的に気密性の高い部屋で薪ストーブってなんだか苦しくないの?大丈夫なの?と思い伺ったところ、「もちろん、そういった心配はありません!」と持田社長。
「通常は薪ストーブが燃えるために家の中の空気を取り入れるけど、気密性が高い家の場合は室内からの空気を引っ張って来ることは難しいです。そのため、今回は室内の空気は使わずに外の空気を取り込んで燃焼させることで、高気密高断熱住宅にも対応した施工をしています。」と戸谷さん。
ただ高性能住宅の場合は断熱性も高いため、室内が暑くなりすぎる場合もあるのでストーブの種類や大きさを考え、オーバースペックにならない機種選びと、焚き加減の調整が必要なのだそう。
このあたりは、実際にどんな家を建てるか?仕様やスペックはもちろん、お客様の好みや要望に合わせて最善のご提案をしていただけるそうなので、安心して相談してみてくださいね。
と、そんな話をしていてたら!何と室温が上がったことで、消し忘れていたエアコンが自動的にクーラーへ切り替わってしまうという事態が発生(笑)。
「切って!切って!」とエアコンのスイッチを切るよう指示する持田社長。薪ストーブの温かさが証明された瞬間でした。
ぶっちゃけ聞きたい!薪ストーブのアレコレ
この日、会場には約20人の参加者が集まりました。会場からは薪ストーブの魅力についてはもちろん、気になるメンテナンスやマイナス要素はないのか?などなど鋭い質問が寄せられました。
ここで、皆さんからあがったQ&Aを少しご紹介します。
Q.そもそも薪ストーブっていくらするの?
A.メーカーや大きさ・種類、また家の間取りによっても様々ですが、だいたい本体が50万円~、煙突が100万円~が一般的なところです。
補助金がありますが、タイミングによって受けられない場合もあるので確認しましょう。自治体によって金額も異なります。(出雲市:15万/松江市:10万)
Q.薪ストーブのメンテナンスはどれくらいの頻度でするの?
A.煙突掃除は年に1回、しっかり乾いた薪を燃やして適切な使用をすれば煤は半年でコップ一杯程度しか出ません。
灰についても定期的に処分が必要。ただ一次燃焼・二次燃焼することで高性能なものは80~90%燃焼させることができるため、ほぼ小麦粉のような灰になり、量も少ない。(※灰処分は自治体によって異なるので、地域ごとに確認)
ふたのガラス面が煤で黒く汚れることがあるが、それは燃え残り。自然と燃えて綺麗になることが多いのであまり心配はいりません。また煤は酸性、灰はアルカリ性なので、灰でこすれば中和されて煤が落ちます。
Q.薪はどうやって準備する?
A.ラスティッククラフトのお客様は、ほぼ9割の方が自分で薪づくりをされており、買われる方は少数派。
薪ストーブのシーズンが始まると同時に、来年の薪づくりがスタート!時間をかけて、しっかり乾燥させることが大切です。
薪調達の情報はもちろん、薪割りのコミュニティもたくさんあるのでお伝えします。ぜひこの準備期間も楽しんでください。
Q.建築廃材は薪になる?
A.しっかり乾燥したものなら、建築廃材も薪として使用することは可能です。ただ、建築現場から入手する場合は処分費の契約規定がどのうようになっているかで、譲渡できない場合もあるので事前に確認されることをお勧めします。
Q.薪ストーブってエコなの?地球温暖化に良くないんじゃないの?
A.もちろん木を燃やすことで二酸化炭素は排出されますが、木の成長によって二酸化炭素が回収されています。
日本では、木が成長するまで約30年、ヨーロッパでは約60年と言われており、そのサイクルで資源が上手に循環しているといえます。
一方で、一億年から二億年という長い年月をかけてつくられる石油と比べると、エネルギーが循環するサイクルには大きな差があります。また、薪ストーブは電気をつかわないので環境面に優れた地球に優しい暖房器具と支持されています。
ただ気を付けたいのは、薪の入手方法。エコという観点から見れば、薪を購入する場合に遠方から入手すると、逆に運送によって石油エネルギーを多く使ってしまうことになるので本末転倒ですね。運送費や人件費などコストも高くなってしまいます。
ですから、一番理想的なのは地元の山にある木で薪をつくること。地元の木を手入れすることによって、山が守られ、海も守られて、結果的に環境保全につながるという良い循環が生まれます。
Q.電気を使わないなら省エネ?コストを考えたらエアコンよりも安い?
A.最初の設置で費用がかかるので、一概にどちらがお得、光熱費が安いという比較はできないと思います。電気代はかからないけど手間や労力はかかります。突き詰めれば、そういったコストの比較ではなく単純にこの暮らしがしたいかどうか?薪ストーブとの生活に魅力を感じるか?という話でしかないと思います。
Q.火を着けたまま外出していいの?
A.基本的には24時間つけっぱなしでも問題ありません。ふたがきちんと締まっていれば、危なくないので外出も可能です。
夜中も付けていれば、室内が温められるので朝起きて寒いということがありません。
このように参加者さんから、たくさんの質問をうけて一つひとつ戸谷さんと持田社長による返答が続き、あっという間に1時間という時が流れました。
まだまだ、話せば話題は尽きないという戸谷さん(笑)。
お話をされる中で印象的だったのは、メリット・デメリットはもちろんあるが最終的にはこの暮らしが好きかどうか?薪ストーブで火と共に過ごす時間に魅力を感じるかどうか?そこに尽きるというもの。
「結局、火が好き。火を中心に家族が生活を共にし、火の危険な面も本能的に感じながら育つことで子どもの教育にもなる。こういう暮らしが好き。」と戸谷さん。
そして、「いろんなことを気にすればキリがないけど、要はそこじゃないんですよ。
今お話ししたことをいろいろ納得した上で、それでも火のある暮らしがしたい、薪ストーブが好き、せっかくだったら地元の木を使って環境を守ることにもつなげたい。そういう想いがわかる人につけて欲しいな~と思います。」と持田社長は話す。
笑顔が素敵な持田社長
そうです、この火を眺めているだけで癒されること、「火って、いいな~」心底この想いが込み上げてくるのであれば、そこに理屈は要らないのだと(笑)!そう感じたのでした。
いかがだったでしょうか?この季節、大注目の薪ストーブ。
現在、薪ストーブは世界で需要が高まっており価格高騰や入手しにくい状況ではあるそうですが、海外製品を取り扱うラスティッククラフトさんではある程度の在庫を確保してあるそうです。(内容は確認ください)
ショールームでは、いろいろなタイプの薪ストーブが展示してあるそうなので、興味が湧きましたらぜひ出かけてみてください!
◆ラスティッククラフト(Rustic Craft)
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また、新築はもちろんリフォームでも薪ストーブ設置を検討したいという場合、施工から補助金についても持田建築さんの方で細かく相談に乗って頂けるということなので、気軽にお問合せしてみてください。
事務所の薪ストーブもぜひ体感しに行ってみてくださいね!
◆トークショーライブ動画はInstagramでチェック!◆
今回のお話(約1時間)はピース島根のInstagramにて観ることができます。こちらもぜひご覧ください♪
イベントでは美味しい珈琲&焼き芋も味わいました
この日イベント会場では、松江の石焼専門店「TAKIBI Roasters」さんによる焼き芋と自家焙煎珈琲のおもてなしも大好評でした。ほっくほくで甘ーいお芋と、深みのある美味しい珈琲を両手に、参加者の皆さんが笑顔になっていましたよ。
「TAKIBI Roasters」はInstagramもされていますので、各種イベント出店や営業情報などチェックしてみてくださいね。
「RenoIzumo(リノイズモ)」
Instagramでは、リフォームやリノベーション事例を紹介されていますので、ぜひご覧くださいね!
お問い合わせは持田建築さんのHP(リノイズモ)をご覧ください。
島根県出雲市鹿園寺町234-3
FAX:0853-69-1480
休業日:不定休
島根県知事 許可(般-3)第7190号
◇レポータープロフィール◇ みんなの広報|テトキクロス(HP) フリーライター|30代・二児の母(高1・小4) 普段はなかなか聞けないリアルなことを素直に聞きたいままに 「今知りたい実際のとこ」をお伝えできるような取材を心がけています。 |