持田建築|4世代同居・高性能リノベーション事例紹介& お施主様インタビュー
2023年07月29日
「4世代同居―家族みんなが住みやすく、自然とつながりを生む家」
PIECE広報の三島です! 今回は「持田建築」さんの「高性能リノベーション住宅見学」第2弾として、4世代7人家族が同居のためにフルリノベーションしたという家にお邪魔してきました。松江市の閑静な住宅街に佇むこちらのお家、落ち着いたトーンの外壁にナチュラルな木製の玄関戸が良く馴染み、柔らかな印象の外観が素敵です。 早速、施主であるTさん一家と設計を手掛けた代表取締役社長の持田さんに案内していただきながら、築27年60坪のお家がどのように生まれ変わったのか、経緯とともにご家族それぞれの想いも交えながらお話を伺いました。 家族構成:夫婦・こども2名、奥様の親夫婦、祖母 ■【第1弾】記事はこちら↓ |
家族の今後も考え、お互いが助け合える同居を提案
―以前はアパート住まいだったというTさん一家。上のお子さんが小学校にあがるタイミングで校区や家について考え始めたそう。
ご主人:もともと、みんなで暮らせたらと思っていたので、これをきっかけに子育てや家族の今後も考えて妻の両親に同居を提案しました。
ご両親:私たちもそうしてきたように、世代がつながって一緒に暮らすことが理想だったので嬉しかったですね。
ここには、以前私の親世代が建てた家があったのですが、27年前この家に建て替えました。
ちょうどリフォームを考えていたところだったので、みんなが暮らしやすいよう思い切ってフルリノ―ベーションすることにしました。
●左:お母様、中央:お父様、右:おばあ様
実際に高性能な家を見学して快適さを実感
―実は建具職人というご主人。仕事の関係で、以前から持田建築さんを良く知っていたそう。
ご主人:日頃から現場を見ていて、施工技術の高さや完成のイメージもわかっていたので「リノベーションするならここしかない!」と、すぐに社長の顔が浮かびました。
―その一方で、高性能な家づくりと聞いてもなかなかイメージが湧かなかったというお父様。
●左:持田社長、中央:お母様、右:お父様
お父様:今まで家の中が寒かったので、とにかく温かくしたいと床暖房を希望したんですが、社長に「住宅性能が良いので、家中どこにいても寒くないから必要ない」と言われて。説明を受けましたが、最初は半信半疑でしたね~。
持田社長:そこで、実際に体感してもらおうと弊社で建てたお宅に案内したんです。
お父様:入った瞬間の温かさにとても驚きました!住んでおられる方のお話も聞いて、本当に快適な環境が実現できると確信できたことが決め手となりましたね。
―いくら性能や理論を説明されても、数値だけではなかなかピンとこないもの。
こうやって実際に住んでおられるお家で快適さを実感できるというのは何よりも説得力がありますね。
電気代が下がって省エネを実感、高性能住宅の快適さに大満足!
もちろん、リノベーションを終えたTさん一家の新しい住まいも快適になったということで、住み心地についてお聞きしました。
お父様:冬に入居しましたが、やっぱり温かかったですね。夏も涼しくて、エアコン1台で一年中快適に過ごしていますよ。
お母様:冷房も暖房も効きがすごく良くて、来客時には皆さんが驚かれますね。以前は、冬にファンヒーターも使っていましたが、今はエアコンだけです。灯油代もかからないし、手間や置き場に困ることもなくなったので、いろいろなストレスから解放されました。
お父様:何より良かったのは光熱費が下がったことです。ガス代や灯油代が不要になって電気代は一番高い時でも39,000円くらいで今年の6月は21,000円でした。世の中の電気代が徐々に上昇していますが、60坪の家に7人暮らしでこれは凄いと思います。
暮らしが快適になって、家計も助かって良いことづくし。実際に自分たちが住んでみて、住宅性能の良さをあらためて実感していますし、良い仕事をしてもらったなあと技術力の高さにとても満足しています。
持田社長:私たちのつくる家は、建物全体に吹き付け断熱を施して高い気密性と断熱性をとることで効率よく空気をコントロールすることができます。室内はだいたい22~23℃くらいを保てるので、一年中快適に過ごせるんですよ。
リノベーションは現況から要望と予算のバランスを取ることが大切
―さて、ここからはTさん一家のリノベーションがどのように進んでいったのかご紹介していきます。
まずは現況を調査し、建物に必要な改善点を確認しながらヒアリング、要望に沿ったプランを提案。
今回、構造に関しては家の傾き調整と耐震補強、住宅性能をアップさせるために断熱改修を行ったということですが、リノベーションするにあたって気をつけるポイントについて持田社長に伺いました。
持田:リノ―ベーションは、新築と違って建物の輪郭が決まっています。
我々から見れば、現況から構造的にできることとできないことが明確なので優先順位をつけやすく、設計に迷いが少ない点は良いところです。しかし、それをお客様に理解してもらうためには、なぜそうするのか根拠も含めた丁寧な説明が必要です。
最初、ご主人が考えておられたプランは玄関や水まわり、階段の位置をがらりと変えるというものでしたが、そうすると見えない部分に余分な費用がかかってしまいます。そこで予算とのバランスを考え、現況をうまく活かしながら要望が叶う間取りをご提案しました。
―どうしても理想の間取りを考えると希望を全部詰め込みたくなりますが、どのような制限や選択肢があるのか、いろいろなことを考慮しながら決めていくんですね。
プランが決定するまでに何回くらい提案されるのでしょうか?
持田社長:今回は、ベースのプランから3回程度の大きな変更と細かな調整を数回繰り返しました。図面と合わせて変更に伴う費用も説明しながらしっかり比較検討したうえで、お客様が納得できる答えを導き出すことが大切です。
「家族がつながるちょうどいい距離感」
―結果的には、駐車場を確保するために建物の一部を減築。60坪という比較的大きな家だったので、それぞれの要望を取り入れながらも7人家族が無理なく住める間取りが完成したそうです。
プラン決めはいかがでしたか?
ご主人: 4世代7人が同居するので「みんなが住みやすい家」を一番に考えました。何かを優先することで誰かが不便に感じるのは嫌だったので、家族の要望が偏りなく叶うようにバランスを意識しましたね。
1階にLDKと小上がりの和室、水まわりといった共有スペースと祖母の部屋を。2階にそれぞれのプライベート空間を設けました。いろいろと要望を伝えましたが、できることはなるべく実現してもらったので出来上がりに満足しています。
ダイニングに面した土間は、家族のセカンド玄関にもなっているとか。買い物からすぐに荷物を運ぶことができたり、家族の帰宅や来客がすぐにわかるのでとても使い勝手が良いそう。
―いわゆる世帯分離型ではなく、各個室以外は共有という同居スタイル。仕切りを無くして広く開放的になったLDKがみんなの憩い場となっているんだとか。
ご両親:リビングの居心地が良くて、家族が自然と集まってくるんですよ。ご飯は必ずみんなで食べますし、それ以外の時間もしょっちゅう一緒に過ごしていますね。寝る時間になったら各自の部屋へ解散という感じで、お互いのプライベートタイムも大切にしながら、家族団らんを楽しめるところが良いですね。毎日本当に賑やかですよ~。93歳になる母も孫たちとの生活が楽しいようで、いつも嬉しそうにリビングへやってきます。
キッチンは天板の広い対面キッチンに。 |
子どもと料理やお菓子作りをするのが夢だった奥様、休日にはクッキー作りを楽しんでおられるそう。 |
「動線が交差しない工夫が必要」
―同居の場合、一番に考えるのが動線計画と持田社長はいいます。
持田:コミュニケーションが取りやすいことも大事ですが、お互いのプライバシーも守れるように個室は階段から左右に親世帯と子世帯で分けました。7人それぞれの生活動線を想定して、動線がぶつからないよう配置を工夫しています。
また、長年住んでいると体が家に馴染んで、いつもの動きが染みついてしまうものです。特に年配の方は、間取りが大きく変化するとストレスを感じることもあるので注意が必要です。
こちらの家で玄関や階段の位置を変えなかったのは、このことも理由の一つです。
―なるほど~、家族の形態や人数、年齢によってもさまざまなことを視野に入れた設計が必要なんですね。家は家族みんなが安らぐ場所、心身ともにストレスを感じることなく過ごせることが大切ですね。
将来的な家族スタイルの変化にも対応しやすいよう建具で仕切らずオープンな空間に。
インテリアコーディネーターさんと打ち合せを重ね、イメージ通りに仕上がったという奥様のお気に入り空間。木製シェルフはご主人の手作りだそう!
「家づくりをきっかけに、家族のこれからを一緒に考えることができた」
―最後に、リノベーションを終えての感想をお聞きしました。
ご主人:家族みんなが住みやすい家に、という要望が叶って満足しています。快適に暮らせていますし、こうやって同居したことで子どもの面倒をみてもらったり、助かる部分も大きかったですね。
また、家を考えることをきっかけに、夫婦はもちろん妻の両親とも話し合うことができ、お互いの考えを知ることができました。まずは自分たちの想いを伝えることが大切で、スタートはそこからだと思います。今のことだけでなく先のことも想定しながら、どんな暮らし方をしていきたいか、みんなの意思を確認することで安心して家づくりに向かうことが出来ました。
最後はみんなで記念撮影をしました!インタビューにお答えいただきありがとうございました。
―いかがだったでしょうか?
間取りや動線の良さもですが、塗り壁と木目の優しいナチュラルな色合いが素敵で、とっても落ち着く心地良い雰囲気のお家でした。
インタビューということで、初めは恥ずかしがっていた子どもちゃんたちでしたが、お部屋を案内してくれる時には笑顔に♪
お家を大好きな様子が伝わってきました。
4世代7人家族が幸せに暮らすお家、これからもTさん一家を大切に見守ってくれることでしょう。
地域に根ざし、確かな技術と経験豊富な実績をもつ「持田建築」さん。
愛着を持って長く住み続けられ、住まうほどに味が出る家づくりを目指し、「高気密高断熱住宅」をもとに出雲地方の気候に適した省エネ住宅に取り組んでおられます。
RenoIzumo(リノイズモ)という名称で、「高性能リノベーション」専門事業を運営。自然の力を利用したパッシブデザインの考えも取り入れ、長年の知識と熟練の技で、高性能な断熱リノベーションを数多く手掛けてこられました。
これからリノベーションをお考えの方は、ぜひ一度相談されてみてはいかがでしょうか?
ホームページでは、これまでの施工実例に加えお施主様の声もたくさんアップされています。
また、Instagramのでもリフォームやリノベーション事例を紹介されていますので、ぜひご覧くださいね!
お問い合わせは持田建築さんのHP(リノイズモ)をご覧ください。
島根県出雲市鹿園寺町234-3
FAX:0853-69-1480
休業日:不定休
島根県知事 許可(般-3)第7190号
◇レポータープロフィール◇ みんなの広報|テトキクロス(HP) フリーライター|30代・二児の母(高2・小5) 普段はなかなか聞けないリアルなことを素直に聞きたいままに 「今知りたい実際のとこ」をお伝えできるような取材を心がけています。 |